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@decay_world

減衰世界@decay_world

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4,255日(2012/07/06より)
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10,536(2.4件/日)

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2016年10月31日(月)3 tweetssource

2016年10月30日(日)16 tweetssource

10月30日

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減衰世界@decay_world

【次回予告】
観光客の二人が巨大な大河、聖河を渡ります。ただ、旅には様々なトラブルがつきもの。ご用心、ご用心……。

次回「聖河横断」

全30ツイート予定。実況・感想タグは #減衰世界 です

posted at 20:28:47

10月30日

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減衰世界@decay_world

【用語解説】 【召喚】
輸送魔法という物は無いと言っていい。なので灰土地域南部から東部を迂回し、北西の果て帝都まで続く長大な交易路が生まれた。ただ、全くないわけではない。術者と被術者の協力で長距離移動する召喚術がある。人や持ち物が増えるほどただでさえ厳しい召喚の難易度が跳ね上がる

posted at 20:22:57

10月30日

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減衰世界@decay_world

_そうニシキに思わせるのは……彼らが、紅茶のセットを囲んで紅茶の茶会を開いているからなのだ。紅茶は猫には毒だと聞いたが、彼らは何ともないように飲んではニャーニャー言っている……。いつかこの街が猫に支配される日が来るのであろうか。 18

posted at 20:14:35

10月30日

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_それからその魔法使いがどうなったかはわからずじまいだった。ニシキは今日も紅茶配達で町中を駆け抜けている。たまに旧市街地を横切るが、以前より多く猫の集会を見かけるようになった。もしかしたらあの魔法使いも混ざっているかもしれない。 17

posted at 20:12:00

10月30日

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「さらばだにゃー」
 そう言うと魔法使いは機械の中へ消えていった。機械の扉が閉まり、ガコンガコンと音がする。そしてシューッと蒸気が噴き出し、小さく猫の鳴き声が聞こえたのだった。 16

posted at 20:02:09

10月30日

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「見届けてほしいんだニャー。僕が猫になってすべてが完了するニャー」
 ニシキはその意味を訊ねようとした。しかし、魔法使いはマントを翻し家の奥へと歩いていく。ニシキは紅茶を急いで飲み干して後を追いかけた。魔法使いは家の奥、炉のような機械の前にいた。 15

posted at 19:55:12

10月30日

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_魔法使いは果物のようなさわやかな香りのする紅茶を淹れてくれた。ニシキは忙しい仕事の最中だったが、これも仕事のうちだろう、と自分を納得させる。彼女はいい香りを十分に堪能した。すると、魔法使いがこちらを見てつぶやいた。 14

posted at 19:48:34

10月30日

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「紅茶をご馳走するニャー、上がって休んでいくといいニャー」
「あ……じゃあ少しだけ……」
 魔法使いの申し出を断ったら何されるか分からない。そのまま家の中を案内される。ニシキは家に入って驚いた。紅茶の缶……それも未開封のものが山のように積んであるのだ。 13

posted at 19:44:29

10月30日

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「あのう、あの猫たちは……」
「あれは猫たちを各地から召喚しているのだニャー。この旧市街地はいずれ猫に支配されるのだニャー」
 なるほど、猫をよく見かけるのはこのせいか、とニシキは思う。猫の支配が何なのか分からなかったが、空地を好きにしてもかまわないだろうとも思う。 12

posted at 19:41:00

10月30日

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減衰世界@decay_world

「あのう、紅茶の配達に来ました」
「おつかれさまニャー。代金だニャー」
(変わった魔法使いもいるんだね。キャラづくりなのかな)
 ニシキは思わず笑顔になる。すると、魔法使いも笑顔になった。彼女は勇気を出して聞いてみる。 11

posted at 19:37:39

2016年10月29日(土)1 tweetsource

2016年10月28日(金)16 tweetssource

10月28日

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【用語解説】 【ネス市】
灰土地域東北辺境有数の都市国家。貿易都市であり、聖河北岸から聖河南岸へと大きく迂回する折り返し地点に位置する。ネス市は聖河支流の源流に近く、川幅も狭いため、聖河を渡る税金が安く済む。聖河の通行料は高い。大きく迂回し長旅をするコストの方が安いのである

posted at 20:28:50

10月28日

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減衰世界@decay_world

_しかし、機械の騒音にかき消されたのか、反応はない。もう一度押そうとすると、やっと扉が開いた。
 中から出てきたのは立派なカイゼル髭を生やした若い魔法使いだった。くすんだ紺の帽子をかぶり、青いマントを着こなしている。鉱石のブローチがいくつもちらちらと瞬いていた。 10

posted at 20:21:11

10月28日

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_家の北側のほうに、古めかしい木製の扉があった。瓦のひさしには電球のランプが昼間なのに灯っている。中からガシャコンガシャコンと機械音が響いてきた。呼び鈴のブザーのボタンがあったのでそれを押すと、ブブブブブとブザーが鳴る。 9

posted at 20:16:54

10月28日

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_ガシャコンと扉が開く。ニャーンと猫が出てくる。ガシャコンと扉が開く。ニャーンと猫が出てくる……。一定の小気味いいリズムで次々と猫が出てくるのだ。
(とりあえず入る場所とかドアベルを探さなければ)
 ニシキは家の周りをぐるぐる回って様子をうかがう。 8

posted at 20:13:53

10月28日

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_配達先の住所は確かにその家だった。ニシキは自転車を止め、家に近づく。すると、大きく汽笛がなり、家から蒸気が噴き出した。そして音を立てて扉が開く。ニシキは目を剥いて後ずさったが、その次の光景に剥いた目を奪われた。猫が次々と扉の向こうから出てくるのだ。 7

posted at 20:00:22

10月28日

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減衰世界@decay_world

_ニシキのような魔法を使えない市民が魔法使いに対抗するすべはなく、その行為も法律で守られている。しかし客は客であり、仕事は仕事だ。ニシキは勇気を出して再び自転車を走らせた。やがて、街角からその音の正体が姿を現した。それはやはり工場のように機械化された家だった。 6

posted at 19:55:49

10月28日

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_すると、静かな住宅街の中から奇妙な機械音が聞こえてきた。ゴウンゴウンと重機が動くような音、蒸気がシューッと吹き出す音。まるで工場だ。ニシキは不安になって一度自転車を止めた。魔法使いの家が近いのだろうか。魔法使いはしばしば一般市民を生贄にする。 5

posted at 19:50:34

10月28日

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_廃墟と化した街並みを自転車が通る。元は活気があったことが窺えるが、アーケード街はシャッターで閉じられ、人の気配はない。色あせた絵の描かれた広告看板が放置され朽ちていた。赤く錆びた郵便ポストはもう誰も手紙を入れないし回収もされないだろう。ここを抜けると目的地の住宅街だ。 4

posted at 19:47:12

10月28日

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_赤い制服にお揃いの赤い帽子。そこに縫い付けられた企業のロゴ。女性はベルを鳴らし路上に横たわる猫たちをどかす。彼女――ニシキは紅茶店の配達バイト員だ。この旧市街地にいる客に茶葉の缶を配達に来たのだ。紅茶は日々大量に消費される生活必需品だ。配達依頼も多い。 3

posted at 19:41:21

10月28日

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_灰色の墓標のような高層建築物が立ち並ぶ旧市街地には人影がなく、野生化した猫やネズミがうろつくばかりだ。この区域には怪しい魔法使いが住み着いていると噂され、誰も近寄ろうとしない。しかし、そこを通りかかる自転車に乗った女性が一人いた。 2

posted at 19:35:09

10月28日

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_灰土地域の東方に位置する辺境の街ネス市は、街の半分ほどが廃墟になりつつあった。エシエドール帝国崩壊以後、世界規模で続く人口の減少。そして奇病や災害などが民を苦しめている。かつて東方の一大貿易拠点だったネス市は、その勇壮な建築物にその名残を残しつつもかつての勢いはない。 1

posted at 19:30:40

2016年10月27日(木)3 tweetssource

10月27日

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【用語再掲】 【拳銃】
銃器自体は先の科学文明に生まれたが、それが滅亡し、魔法文明が始まったことによって奇妙な進化を遂げた。まず実包を作製する技術が失われ、残った銃をどうするか考えた結果、鉄の弾を魔法で加速させることを思いつく。魔法使いでなくともインプラント手術で扱えるようになる

posted at 20:59:46

2016年10月26日(水)17 tweetssource

10月26日

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減衰世界@decay_world

【次回予告】
廃墟と化した街で出会ったのは、語尾が猫っぽい魔法使い。過去作の加筆修正版です

次回「猫の街」

全19ツイート予定。実況・感想タグは #減衰世界 です

posted at 21:26:22

10月26日

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【用語解説】 【ギャング】
盗賊ギルドの構成員のこと。盗賊ギルドは非合法集団であり、一枚岩ではなく、集団ごとに独立した組織である。武力行使する者を「アサシン」、非合法商売で稼ぐ者を「ブッチャー」、裏情報を扱うものを「メッセンジャー」と呼ぶが、組織ごとに呼び方はやはり違う。

posted at 21:20:11

10月26日

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「散歩かァ、いい趣味……」
「いいえ、行く道、帰る道の……いつもと同じ道ですよ」
 そう言って彼女は舌を出して笑うと、店内に引っ込んだ。あっけにとられた男。

 去っていくギヌの靴底は大きくすり減っていたのだった。 30

posted at 21:10:14

10月26日

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「お嬢さん、趣味は何かあるのかい?」
「そうですねぇ……」
 唯一、よくぞ聞いてくれました、と感じる問いを投げかけられ、ギヌはニヤニヤとした。空を見上げる彼女の顔を、太陽が照らす。彼女は目を細めた。
「わたし、道を歩くのが好きなんですよ」 29

posted at 21:04:32

10月26日

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_それは、いつもの日常と何ら変わりない。ただ、ギヌはそこに楽しみを見出した。店先で働く彼女に向かって、一人の軽薄な男が歩み寄り、話しかける。
「いい天気だね、お嬢さん」
「ええ。いらっしゃいませ」
 男はどうでもいい雑談を振ってくる。適当にあしらうギヌ。 28

posted at 20:57:24

10月26日

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_真新しいジーンズ姿のギヌは、エプロンの埃を叩き落とした。ついでに頬も叩き、気合を入れる。単調な仕事でつい眠気が出てくる。日差しも丁度良い。けれども、丁度良くては困る。あと少しの辛抱だ、とギヌは気合を入れ直した。午後の太陽は柔らかく彼女を照らす。彼女には新たに趣味ができた。 27

posted at 20:53:03

10月26日

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「今度会ったら褒めてあげなくちゃ」
 実際には、二度と会うことはなかった。またギヌの日常が始まり、店先から埃を一掃する仕事が続く。ギヌは何度も通りに目を向けるが、キャップを被った、赤いシャツの、ジーンズ男は姿を現わさない。 26

posted at 20:46:22

10月26日

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(そうか、そういう道は道の調教師が教え込んだ道なんだ。それと気づかずに、毎日どこかで、道を歩く途中、機嫌がよくなっていたんだ! こりゃ言いふらしたくなるわ。だって、誰も道のせいだなんて思わない。彼の仕事だなんて思わない)
 そこで立ち止まり、目を伏せる。 25

posted at 20:40:50

10月26日

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_しかし、これが初めての経験ではないと思う。
(こういうことよくあるような……そう、行く道、帰る道で妙に機嫌がよくなって、妄想が始まったり鼻歌を歌ったりするような……)
 そこでギヌは一つの可能性に行きつく。 24

posted at 20:33:08

10月26日

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「ここで終わりか……」
 気づけば、指定された道の区画を歩き切っていた。心臓がばくばくと鼓動し、眼は爛々と輝いていた。鼻息も荒く、道を進む。大股で歩く。余韻はどこまでも。
「やるじゃん……やるじゃん! 期待以上だよ」 23

posted at 20:26:31

10月26日

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_ドラマのワンシーンのようだとギヌは盛り上がってしまった。いつ路地裏からギャングが飛び出して銃撃戦が始まってもおかしくはない。背後から自分を守ってくれるヒーローが現れるかもしれない。実際には起こらなくても、想像だけでどこまでもテンションが上がる! 22

posted at 20:21:29

10月26日

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_歩く。一歩。一歩を踏みしめる。歩くたびに、足の裏から快感を感じる。
(なんだこれ……なんだこれ、なんだこれ!)
 街灯の輝きが舞台のスポットライトのように美しく、両脇にそびえる無秩序な建築物が絵画のように整然と感じる。 21

posted at 20:15:09

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