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@decay_world

減衰世界@decay_world

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4,255日(2012/07/06より)
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10,536(2.4件/日)

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2016年05月31日(火)2 tweetssource

5月31日

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減衰世界@decay_world

【お知らせ】
突然ですが毎週火曜日を定休日とさせていただきます。ストックはありますが、4か月に及ぶ毎日更新のひずみが溜まってきたと思われるためです。神だって7日間の最後には休みました。火曜日は過去エピソードを紹介する日にしたいと思います #減衰世界

posted at 19:35:14

2016年05月30日(月)16 tweetssource

5月30日

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減衰世界@decay_world

【用語解説】 【アヅマネシアの城】
石垣を高く積む城が多く、日本の城から天守閣を除いたような姿によく似ている。大砲の発達とともに多くが破壊され、放棄され、古城となって石垣を残すのみとなった。今では観光スポットとして有名になり、ライトアップされたりして地域振興を担う

posted at 18:43:23

5月30日

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減衰世界@decay_world

「運命の人! ありがとう! あたしの願いを聞いてくれるよね! うん、運命の人だから当然よね!」
 霊はレッドと手を取り合ってくるくる回る。周りの人間は流石に一人で踊るレッドを怪しい目で見る。桜は散ってなお、彼らの頭上に満開となって咲き誇っていた。 10

posted at 18:36:18

5月30日

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減衰世界@decay_world

「おにーさんたちは運命を運んできた人なんでしょ? そうでしょ? そうなんでしょ?」
「いいや、僕らは……」
「俺たちは観光客だ! 観光客のプロだ! 全力で観光する!」
 キメポーズを取るレッド。桜吹雪が背後に舞った。霊は目を輝かせる! 9

posted at 18:30:25

5月30日

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減衰世界@decay_world

「あたしは待っていた……あたしの声が聞こえるひとを。そしてとうとう出会ったの! 知ってる? 霊媒師でもないのに死霊の声を聴けるひと。それって死霊を救う運命にあるひとなんだって! キャー! 運命きちゃったー!」
 そういえば霊に反応するひとが周りにいないなとフィルは思う。 8

posted at 18:23:22

5月30日

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減衰世界@decay_world

_霊は誇らしげに話し始めた。
「桜の花は鎮魂の意味もあるの。血の流れた古城に桜を植えることで、死者を花で包んで弔おうって話よ」
「なるほど、それはいいね」
 アヅマネシアは争いの絶えない土地だ。いつの時代も、この時代でさえもどこかで戦火を交えている。 7

posted at 18:16:42

5月30日

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減衰世界@decay_world

「君は何かを知っているようだね、それが君の妄執の元か……よかったら教えてくれないか」
「おいおい、大丈夫なのかよ……死霊で失敗したの2度や3度じゃすまないぜ」
「どれもこれも、君は乗り気だったじゃないか」
「ごちゃごちゃ言ってないで、あたしの話を聞きなさーい!」 6

posted at 18:09:56

5月30日

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減衰世界@decay_world

_死霊は例外なく強い妄執に心を蝕まれている。それは時間の経過と共に強くなり、最後には完全な破壊衝動の塊となる。
 救われる方法は、執念を開放し浄化されるか、蘇生されるのを待つだけだ。ただ、いくらか冷静な死霊は妄執の成長も緩やかで、浄化するために交渉の余地がある。 5

posted at 18:04:49

5月30日

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減衰世界@decay_world

「そのとーり! 桜の謎には訳がある!」
 女の子が石垣から半透明の身体を乗り出していた。フィルとレッドはビビッてのけぞる。
「おい、フィル! やべーぞ、死霊だ!」
「待って、この死霊、訳アリって感じだ」
 死霊。人間の執念が魂の形を取って現世に残る現象。 4

posted at 17:58:47

5月30日

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減衰世界@decay_world

_眩しい日差しの下、フィルは団子をもぐもぐ食べながらベンチに腰を下ろしていた。素朴な疑問が浮かぶ。
「古城には桜がよく咲いているよね。誰かが植えていったのかな」
「まぁ、確かに自然に密生するようなモンでもないよなぁ」
 そのとき、背後の石垣から声が。 3

posted at 17:52:49

5月30日

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減衰世界@decay_world

_ここは街から離れた山城の跡で、遠く盆地が見渡せる絶景の場所だった。アヅマネシア人の観光客ばかりで、フィルとレッドの姿は妙に浮いている。所々にフィールドワーク中の研究者だろうか、桜を調べている者たち。
「世界中のどこだって、美しくない場所はないね」 2

posted at 17:48:30

5月30日

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減衰世界@decay_world

_古城に桜が咲く。アヅマネシアの春は花の咲く春だ。石垣だけが残る古城に溢れんばかりの桜が咲くと聞きつけて、観光客のフィルとレッドは遥か東の地までやってきた。
「やぁ、ガイドブックを凌駕する景色だぜ」
 いつものトレンチコート姿でレッドが呟く。隣には背の高いフィル。 1

posted at 17:40:14

2016年05月29日(日)17 tweetssource

5月29日

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減衰世界@decay_world

【次回予告】
どこの古城にも桜が咲く。それを聞きつけてやってきた観光客の二人。花見を楽しんでいたところ、死霊の女の子が現れ手伝えと言う。どうやら古城の桜には訳があるようで……。

次回「満開の桜に包まれて安らげ!」

全50ツイート予定

実況・感想タグは #減衰世界 です

posted at 18:30:59

5月29日

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減衰世界@decay_world

【用語解説】 【竜退治】
竜と他の人間との確執は根深く、それは竜の身体が様々な魔法素材の材料として優秀だったせいであった。竜はかつて各地で乱獲されたが、竜は団結し竜の国を作り、他の人間との間に協定を結んだ。それは、裁きを受け放逐された竜だけを狩猟の対象として認めるという物であった

posted at 18:23:33

5月29日

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減衰世界@decay_world

「いいのかい、僕は猛獣かもしれないよ」
「雪熊を倒した猛獣ですもんね。食べられちゃうかもしれませんね」
 王子は変わった娘だと思った。不意に覗いた剣の柄の印章が、古い記憶と突然繋がる。それは王城の暖炉の影に彫られた謎の印章と、なぜか瓜二つだったのだ。 50

posted at 18:18:35

5月29日

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減衰世界@decay_world

「僕も似たようなものだね」
 竜にももちろん人権があり、街で平和に暮らしている竜を殺すことはできない。何らかの罪で権利を奪われ、隠れ住んでいる孤独な竜を探さなくてはならないのだ。その竜の目を見たとき殺せるかはまだ分からない。
「わたくしと旅をしましょうよ、二人で気ままにね」 49

posted at 18:13:51

5月29日

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減衰世界@decay_world

_二人は馬に揺られながら並んで旅を続けている。王子はリミアイに尋ねた。
「竜を倒さないことには、僕は国には帰れない。長い旅になると思う。それこそ、お金と時間がたくさん必要だ……君はどこに行くんだい?」
「わたくしの旅は行く当てのない旅ですゆえ」 48

posted at 18:08:12

5月29日

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減衰世界@decay_world

_確かに綺麗な白い毛皮は高く売れた。二人は村で雪熊の肉と毛皮を売り、当分の旅支度ともうすこしまともな装備を手に入れることができた。いま、二人はさらに異郷の地を目指し北壁山脈を行く。
 コバルトブルーの山並みをまばゆい太陽が照らしていた。 47

posted at 18:00:31

5月29日

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減衰世界@decay_world

ナイフを抜いたリミアイは、雪熊の毛皮を綺麗に剥いでいく。手際の良さは目を見張るものがあった。
「信頼を手に入れるにはお金か時間が必要……もしかしたら、世界を変えるのにもお金と時間が必要なんじゃないですか? 丁度いいところに、こんなお金が落ちていますよ」 46

posted at 17:55:19

5月29日

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減衰世界@decay_world

「僕は雪熊を倒した。そこに悔いはない。上出来だ。上出来すぎる結果だ。けれども、竜じゃないんだ。僕は証明したかったのに。最悪の結末は避けたのに、一歩も進んでいない……どうして竜じゃなかったんだ」
「悔いはないんですよね。それでいいじゃないですか」 45

posted at 17:47:36

5月29日

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減衰世界@decay_world

「悔いはありましたか?」
 リミアイはただ佇むだけだ。太陽を背にして、影が濃く彼女の表情を塗りつぶしていく。けれども微笑んでいることは、声の調子から分かった。
「悔い……悔いってなんだろう」
 ふと王子は考える。成果は生きて帰っただけ。何も失わず、何も得ていない。 44

posted at 17:42:53

5月29日

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「世界は変わってなんかいなかった。僕は変われなかったよ……」
 風がそよぎ霧を吹き飛ばしていく。山の天気は変わりやすい。いっそのこと雨にでもなってくれれば悲劇に浸れると王子は思ったが、逆に日差しが強くなっていく。
 振り返るとリミアイが後ろに立っていた。にこりと笑いかける。 43

posted at 17:36:44

5月29日

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減衰世界@decay_world

_竜でないのならば、王権を証明することはできない。
「ただの田舎の腕自慢だ、これでは……はは」
 力なく笑い、谷を横切る川へとふらふら歩いていく。川の水で顔を洗った。水は冷たく、身を切るようだ。両手を川底について、深くうなだれる。 42

posted at 17:30:24

5月29日

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_王子は死体を調べる。白い砂地を赤く染めた死体は、大型の獣であり、王子の知識に無いものだった。白い毛皮、平たい顔、長い四肢、鋭い爪、体重は重い。
「王子様これは雪熊です。鍛えるだけではなく野生動物のことも勉強すべきでしたね」
「そんな……」
 霧が次第に晴れてくる。 41

posted at 17:23:50

2016年05月28日(土)16 tweetssource

5月28日

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【用語解説】 【王族】
インペリアル人の王族は、始祖であり最初の女王であるインペリアル・ゴールドの純血を受け継ぐ一族で、インペリアル・レッド系、インペリアル・ブルー系、インペリアル・グリーン系の血筋が存在し、これらの血統は王に相応しいとされる。王族の貸し借りや取引も盛んである

posted at 18:41:20

5月28日

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「僕は……死ぬところだった。運が良かっただけだ」
 膝に手を付き、肩で息をする王子。口だけではなくそれなりに鍛えていたが、それ以上の力を発揮したような疲労感があった。
「これじゃあ、僕は変われないかもな……でも、勝利は勝利だ」
 さわやかな笑顔で巨獣の死体を見る。 39

posted at 18:18:57

5月28日

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「世界、変われた?」
 霧の向こう側に浮かぶ太陽。それを後光にして、リミアイが隣に立っていた。そこでようやく王子はフレイルを止めた。リミアイはしゃがんで巨獣の息の根を確かめる。巨獣は確かに絶命していた。 38

posted at 18:12:37

5月28日

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_フレイルを振る。右から弧を描いて石が巨獣にめり込む。再びフレイルを振る。左から弧を描いて、石が巨獣にめり込む。
 子供の喧嘩のように何度も何度もがむしゃらに、フレイルを振り落とす。何も考えられない。巨獣が動かなくなっても王子は止まれなかった。 37

posted at 18:04:02

5月28日

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_時間がゆっくりに感じる。
(僕は変われないのか)
 震えた脚を必死に曲げ地面に膝をつく。頭上を大きな腕が通り抜けた。
(変わらない……? 筋肉は……信じられる!)
 脚に力がみなぎり、巨獣の顎に向けて拳を突き上げる! 全身をばねにした衝撃は、再び巨獣を朦朧とさせた! 36

posted at 17:55:55

5月28日

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_息を止めて、フレイルを勢いよく振り下ろす。
(変われ……)
 鈍い音。それで巨獣が気絶しなかったら困る。困るのに、ゆっくりと巨獣が振り向く。平たい顔は威嚇の表情。
(変われ……)
 朦朧としているのか足取りはふらついているが、その鋭い爪には殺気が宿る。 35

posted at 17:47:36

5月28日

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_釣竿をキャストするようにフレイルを構えた。遠心力を最大に利用し、重力さえも利用して、巨獣の後頭部にフレイルの石を振り下ろす計画。
(チャンスは一回だ。それで世界が変わる。守られる世界じゃない。影を守る世界だ。何故、脚が震えているんだ……) 34

posted at 17:39:42

5月28日

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_魚か何かでも探しているのだろうか。巨獣は水面をじっと見つめて、頭を左右に振っていた。視界に入らないように、真後ろから接近する王子。
(影の一族は王権を失った王族を失望しただろうか? 僕は証明したい。影が名の通り影のように、ただ後ろに佇むだけでいいような世界を) 33

posted at 17:27:10

5月28日

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_背中にリミアイの存在を感じる。しかし、気配は全く感じない。まるでテレポートか何かでその場を離れたかのように、何も感じない。それは好都合だった。元より戦力として当てにしているわけではない。ただ、その存在だけが彼を勇気づけていた。
(僕の背中には影がある。僕を見守る影が) 32

posted at 17:21:33

5月28日

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_一言でも発したら、一つでも物音を立てたら、全てのチャンスは奪われるだろう。幸いなことに、川辺は白い砂が積もっていた。砂の上にはハンバーグのような足跡。その先に、巨獣の背中。
(大丈夫、敵は猛獣じゃない。ハンバーグだ)
 そう自分に言い聞かせる。 31

posted at 17:17:22

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