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@decay_world

減衰世界@decay_world

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2016年03月31日(木)16 tweetssource

3月31日

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減衰世界@decay_world

【用語解説】 【ジャイロ】
飛行船のものは、特にプロペラと呼ぶ。回転する鉄の棒で、種類によっては剣のように平たい。この世界には揚力が無いので、地球のプロペラと同じ原理では推進力を得られない。ただし、回転体の回転力によって空気中の魔力に作用し、低速ながら馬力のある推進力を得られる

posted at 18:06:51

3月31日

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減衰世界@decay_world

_男たちの中に、サンダーシルフへの不信が無いわけではない。街の守り神のはずが、今こうして、風車塔を崩そうとしている。しかし、それ以上に男たちには風車への誇りがあった。素晴らしい風車を見れば、きっとシルフも考えを改めてくれる……そう信じて。 50

posted at 18:01:07

3月31日

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減衰世界@decay_world

_工事現場では、大工の男が嵐に負けない大きな声を張り上げていた。
「補強を急げ! このまま嵐が来たら、崩れた箇所から大きく崩落する! 街の象徴を、街の災厄にしてたまるか! 北側の作業が遅れている!南の班から救援を頼む!」
 男たちは皆、強い意思で作業を続ける。 49

posted at 17:56:58

3月31日

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減衰世界@decay_world

「しかし、真実には限りなく近いように思える。要は風車の力と、避雷針による防護だ。そして我々は守らねばなるまい。風車塔を、そして風車塔を誇るひとたちを……」
 レジルは風車塔に思いを馳せた。いま、そこでは急ピッチで修理が行われているはずだ。遠くから、工事の音が聞こえる。 48

posted at 17:51:19

3月31日

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減衰世界@decay_world

「そ、それは……きっと風車の力が惜しいから手加減してくれるはずって思って……」
「フム、仕方なく共存を選ぶというわけだな。それは街への復讐という動機から大きく外れる行為であるな」
 突っ込まれて、あたふたとしてしまう少年。幾分か冷静になって、押し黙る。 47

posted at 17:46:26

3月31日

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減衰世界@decay_world

「シルフは恐ろしいんだよ! 普通に強いし、伝説にもあったように、殺したら呪いがかかる。生かさず殺さず、力だけをそぐ方法として、避雷針は最適なんだ」
「シルフの力は雷だけではあるまい。シルフは風も起こせるし、嵐も起こせる。避雷針を破壊するのは可能だ」 46

posted at 17:41:43

3月31日

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減衰世界@decay_world

「兄さんはきっと、街を守ろうとして危険に挑んだんだ。シルフを倒せなくても、雷さえ防げれば街は守られる。風車は絶対に必要なんだ。堅麦を挽かなくちゃ、この街の食料供給は成り立たない」
「シルフを倒さない理由……」
 レジルは少年の隣で別な考えを巡らせていた。 45

posted at 17:37:11

3月31日

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減衰世界@decay_world

「きっと兄さんは強すぎるサンダーシルフの力を抑えるために、避雷針を建てに挑んだんだ……そして、逆襲された……」
 窓の揺れと少年の不安が重なり、反響する。
「真意は、どこにあるのか」
 レジルはぽつりと呟いた。 44

posted at 17:31:18

3月31日

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減衰世界@decay_world

「なぁ、おじさん。おじさんはシルフと戦えるか……? 魔法でも使えたら……」
「おじさんではない。レジルという。魔法はいくつか使えるが、軍隊の真似事は苦手であるな」
 本気で戦ったらどうなるだろうか。少年は次第に恐れを感じる。窓の外の風が強くなり、ガタガタと窓を揺らす。 43

posted at 17:26:23

3月31日

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減衰世界@decay_world

_風車塔は巨大だ。いくつもの風車が設置され、それらの生み出す力すべてが一帯を支配するサンダーシルフのもとに流れ込んだとしたら……?
「サンダーシルフは危険だ。もはや、誰にも止められない力を得てしまったのかもしれない……」
 少年は途方に暮れる。 42

posted at 17:20:33

3月31日

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減衰世界@decay_world

_3人がかりで資料を整理する。次々と新しい事実が分かってきた。風車の副作用だ。風車の回転効果が、シルフを強くするという。
「聞いたことがある飛行船のジャイロには、シルフがよく住み着くと」
「つまり、サンダーシルフはどんどん強くなるってこと」 41

posted at 17:15:47

2016年03月30日(水)17 tweetssource

3月30日

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減衰世界@decay_world

突然のフォロー失礼します。1日10人に限定してフォローをさせていもらってます。無害です。いまは減衰世界を知ってもらうだけでも有難いことです。ツイッター小説アカウントで、近代ファンタジーを中心に、毎日連載しています。過去ログはこちら→ togetter.com/id/rikumo

posted at 18:37:37

3月30日

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【用語解説】 【東方砂漠辺境】
灰土地域の東の果てにある、広大な砂漠。南には竜芽山脈、東には北境界高地、北には北壁山脈があり、地球のタクラマカン砂漠と似たような環境になっている。雪解け水からなる地下水のルートがあり、それに依存するオアシスの街が点在するが、基本的に人の住めない土地

posted at 18:27:05

3月30日

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「では、避雷針が侮辱だという価値観はいつから?」
「シルフが告げたのかな……もしかして、人間が勝手に?」
 二人はさらなる資料を探す。ミレウェは首をひねった。
「侮辱じゃないなら、お兄さんが雷に打たれた理由は?」
 謎は空中にぶら下がったまま、不安定に揺れていた。 40

posted at 18:19:27

3月30日

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減衰世界@decay_world

「すげえや……ん?」
 少年は違和感に気付く。避雷針という単語が頻発するのだ。現代の常識であったら、サンダーシルフに対する侮辱的な言葉である。しかし、文脈からして罵倒する言葉でもなんでもない。祝福する言葉だ。
「これが古代の価値観……?」 39

posted at 18:11:55

3月30日

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減衰世界@decay_world

「東方砂漠辺境語だよ。しかもかなり古い奴だ。読めんのかよ」
 少年はふふんと鼻を鳴らす。「ま、僕は読めるけどね」と付け加えるのも忘れない。
「大体は意味が分かる。細かいニュアンスは自信がないな」
 そこで黙っていたミレウェが本を手に取り、彼女はすらすらと音読する。 38

posted at 18:05:15

3月30日

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「私も分からないことだらけだ。きっと、君の方が正しさに近づいている。君は正しさの向こう側の答えに焦りすぎて、少し疲れているだけなのだ」
 レジルは古めかしい本を手に取る。そこには見慣れない文字が躍っていた。
「ほう、これは……」 37

posted at 17:58:20

3月30日

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「僕が間違っているって言うのかよ」
「間違っているのではない、上手くいかないことには、何か理由がある。それを考えてからでも遅くないじゃないかって、言いたいのである」
 レジルは目を細めて、少年の兄が書きなぐったメモを整理する。 36

posted at 17:53:34

3月30日

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「心の内側は想像するほかない。そして、その想像は、当たっているか、外れているかは永遠に分からない。君はまだ、お兄さんが知ったシルフの心の、ほんのひとかけらだけを見て判断している」
 少年は諦めて、レジルの隣で本を漁り始めた。 35

posted at 17:49:14

3月30日

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「シルフはきっと恨んでいる。なのに、大人たちは風車を直すという……分からないよ、大人たちが。僕の方が、詳しいのに……」
「身近な大人たちの心さえ分からないなら、想像したシルフの心もはたして確かだろうか」
 レジルはぴんと口ひげを揺らし、再び本を漁り始める。 34

posted at 17:44:19

3月30日

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減衰世界@decay_world

_やがて電信は終わり、少年は力なく受話器を置いた。
「ダメだよ……大人たちは、どうしても、風車を修理するって聞かないんだ」
「それが、彼らの理由なのだ。我々の理由とは違うのかもしれない」
 レジルは本を置いて、目を閉じて疲れを一旦癒す。 33

posted at 17:37:40

3月30日

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_レジルとミレウェは資料を調べつつも、少年の会話の行方に耳を傾ける。
「親父さん、工事を中止してくれよ。雲が集まっているのが見えるだろう、このままじゃ、また誰かが死んじまう! ……なんだって?」
 電信はしばらく続いたが、説得は上手くいっていないようだ。 32

posted at 17:31:54

3月30日

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_シルフの脅威がある。命を脅かすほどの脅威が。少年は部屋の窓から、上空を見上げた。あっという間に黒い雲が風車塔上空に湧き上がる。
「うっ……悠長に調べものしている時間はあるのか?」
 少年は電信機を引っ張り出し、ダイヤルを始めた。回線はすぐに繋がる。 31

posted at 17:27:08

2016年03月29日(火)17 tweetssource

3月29日

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突然のフォロー失礼します。現在フォローキャンペーン中です。1日10人に限定してフォローをさせていもらってます。無害です。いまは、減衰世界を知ってもらうだけでも有難いことです。こちらはツイッター小説アカウントです。近代ファンタジーを中心に、2012年から短編を断片的に連載しています

posted at 18:35:19

3月29日

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【用語解説】 【魔精】
シルフが魔法の力を帯びて、それを完全にマスターし、魔法の存在となったもの。人間が魔人に、ドラゴンが魔竜になるのと同じである。魔法陣を扱えるレベルであり、人間とは異なる価値観を持つため、しばしば討伐の対象となった。悪戯半分で破壊を楽しむものばかりである

posted at 18:26:48

3月29日

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「兄さんの研究を追いかけて分かったのは、ここまで……核心部分がなかなか見つからない。でも、これが正しいなら……風車の力で強大になったサンダーシルフが、復讐に来たとしか思えない。いまシルフは雲の上にいる。風車の力で復活したシルフが……。僕たちは、何も知らずに生きていたんだ」 30

posted at 18:20:41

3月29日

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_風車が完成してから、街では幸運が続いたという。堅麦の利用もその一つだった。風車の動力で挽くことを思いつき、試しに栽培してみたところ、土地の条件と見事にマッチしてすくすくと育ったのだ。堅麦の生産増加に伴い、風車の増築が加速し風車塔となった。これが街の生い立ちだという。 29

posted at 18:16:30

3月29日

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_魔精の死と共に、土地に魔力がばら撒かれ、それを回収するために開拓村が作られた。それが街の成り立ちだった。しかし、開拓村では不幸な事故が相次ぎ、それは死んだ魔精の呪いではないかと噂される。そこで魔精……シルフを弔うことにした。風車はシルフの喜ぶ捧げものである。 28

posted at 18:11:54

3月29日

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「この街の歴史。兄さんの後追いだけど…だいぶ分かってきた」
 少年は街の歴史を語りだす。元々この土地はひとが住める場所ではなかった。やせた土地はもちろん、凶悪なサンダーシルフ……神にも等しい魔精がこの土地を支配していた。ある騎士が、自分の名を上げるため、魔精を討伐した。 27

posted at 18:07:49

3月29日

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_息をのんで、拳を固める少年。
「兄さんは知ったんだ。風車塔の理由や、街ができた理由。サンダーシルフと街の関係。みんな忘れちゃっているけど、そこには忘れてはいけないものがあったんだ。それが消えてなくなるなんて嫌だ」 26

posted at 18:03:36

3月29日

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「僕も分からないままお手上げで終わるわけにはいかない。兄さんの遺品を整理して、兄さんが何を研究していたのか。それを探しているんだ」
 そのノートは、膨大な資料から見ればあまりにも薄く見えた。始めて間もないのだろう。
「兄さんは言っていた。街を守りたいって……」 25

posted at 17:57:22

3月29日

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「理由ってなんですの?」
「分からない……理由は町長と兄さんしか知らない。兄さんは秘密にしておかなければならないこともあるって言っていた。多分……サンダーシルフへの信頼を損なうもののはず。じゃなきゃ、秘密にする理由なんてない」
 少年は比較的新しいノートを取り出す。 24

posted at 17:51:26

3月29日

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_大人たちは少年の兄の案に反対した。避雷針はシルフを侮辱するものであり、必ず怒りをかってしまうと。少年の兄は理由を説明した。だが、神の怒りへの恐れからか、賛同はほとんど集まらなかった。少年の兄は避雷針取り付け工事を強行し、雷に打たれて亡くなってしまったという。 23

posted at 17:43:17

3月29日

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_少年は二人に堅麦茶を出して、話を始めた。
「兄さんはサンダーシルフの失われた伝説を研究していたんだ。その研究の果てに、風車塔に避雷針を付けることを思いついたんだ。雷をコントロールしているシルフに失礼だから、付けられていなかった避雷針……」 22

posted at 17:37:07

3月29日

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_少年の家は風車塔の周囲、建物が風車塔にいくつもへばりつき、積みあがった集合住宅の一角にあった。少年に案内されて部屋に入るレジルとミレウェ。部屋の中は、大量の本や資料で埋め尽くされていた。
「ここが僕の家だよ。狭いけど……兄さんと二人で暮らしてた」 21

posted at 17:31:48

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