情報更新
ツイートの記録を停止しています

 

ツイート検索

 

@decay_world
サイトメニュー
Twilogユーザー検索
新規ツイートの取得を再開しました!取得再開にはログインが必要です。

Twilog

ツイートの記録を停止しています

このアカウントはTwitter APIの仕様変更の影響でツイートの記録を停止しています。
記録を再開するには、Twilogにログインしてください。

 

@decay_world

減衰世界@decay_world

  • 431フォロー
  • 87フォロワー
  • 5リスト
Stats Twitter歴
4,255日(2012/07/06より)
ツイート数
10,536(2.4件/日)

ツイートの並び順 :

表示するツイート :

2016年11月12日(土)17 tweetssource

11月12日

@decay_world

減衰世界@decay_world

【用語解説】 【人型をしたシルフ】
人型とはつまり神の姿であり、人間は神の姿を継承して生まれた。しかし、シルフは虚空に吹いた風より自然発生した存在である。一部の強硬派のシルフは我こそ神に肩を並べるものとおごり、勝手に神の姿を象った。神々はというと、特に相手にしていないようである

posted at 20:19:18

11月12日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_そのとき老朽化したコンクリートに大きな亀裂! 周囲で一斉に爆発しそうなシルフたち。大量の魔力の矢弾による飽和攻撃を受ければ、飛来物防護の呪文では防げない。ならば……。
「これは事故だ! いいな!」
 ドイラは自分の足元に向けて……呪文を炸裂させた! 20

posted at 20:14:11

11月12日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_飛来物防護の魔法は魔力の矢弾全てを弾き飛ばす。ドイラは少年を抱きかかえて逃げる。
『コロス……』
 シルフの声が木霊し、闇の中に次々と桜色の亀裂が生まれる!
「どうして殺す! 生贄はやめろ!」
『生贄にナレナイなら……死ンダ方がマシでしょう』
(価値観が違う!) 19

posted at 20:09:02

11月12日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_次の瞬間、桜色の亀裂が急激に膨らみ、爆発した! ドイラは一瞬の判断の後に、飛来物防護の魔法を展開する。光線防護と迷ったが、読みは正解だった。自らを魔力の矢弾と化して破裂したシルフは、周囲を完全に破壊しつくした。コンクリートや鉄骨が蜂の巣になる! 18

posted at 20:04:30

11月12日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_ドイラは拙いシルフ語で対話を試みる。友好のジェスチャー……両腕を大きく左右に伸ばすポーズをして意思表示。だが、興奮したシルフには効かなかったようだ。
「シュキシュキシュキ!」
 ガラスの擦れるような音を発して近寄る桜色のシルフ!
「マズイっ」 17

posted at 20:00:00

11月12日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_桜色の亀裂はこちらへ向かってぴしぴしと伸びてくる。古い亀裂はガラスの破片のように粉々になって闇に消える。そうやって桜色の亀裂はこちらへ向かって進んでくる!
(低級シルフか)
 余りにも格の低いシルフは恥ずかしくて神の姿を象ることができず、人間型をしていない。 16

posted at 19:55:10

11月12日

@decay_world

減衰世界@decay_world

「価値観の差を埋める行為こそ、交渉と対話だ」
 偉そうなことを言われて、むすっとする少年。しかし、すぐさまその表情が焦りに変わる。ドイラは少年の視線の先、自分の背後を見た。闇の中に桜色の亀裂。
「む……」
「シルフたちだよ!」 15

posted at 19:50:38

11月12日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_少年は慌てふためいて、足をすべらし尻もちをついた。
「そんな……僕は友達だと……」
「シルフだってそう思っているさ。大切な友達だからこそ、大切な生贄に捧げてやろうってことかもしれない。奴らと人間は価値観が違いすぎる」
 ドイラは少年に手を差し伸べて立たせてやる。 14

posted at 19:44:48

11月12日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_床はナメクジが這ったようにぬるぬるとしていた。石油スライムがあちこちで繁殖しているのだ。仕事の途中だったが、シルフの食い物にされかけた少年を見過ごすわけにはいかなかった。
「少年、瞳に刻まれた魔法の意味が分かるか?」
「えっ、瞳に……?」
「生贄の印だ」 13

posted at 19:38:41

11月12日

@decay_world

減衰世界@decay_world

「悪いことは言わん。シルフと人間は価値観が違いすぎる。上手な友好関係を築くのは難しい」
「えーっ、でも、今日はパーティがあるって」
「シルフのパーティなど屠殺場と変わらん」
 ドイラと少年はシルフの巣に向かって歩き出した。少年にかけた魔法を解いてもらうためだ。 12

posted at 19:33:21

11月12日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_ドイラは辺りを光源装置で照らした。ひび割れたコンクリート、錆びた鉄骨。セラミックプレートはあちこちが剥がれている。かなり老朽化が進んでいた。完全に放棄された区画だ。
 少年が言うには近くにシルフの巣があるという。彼らと少年は友達だというのだ。 11

posted at 19:28:23

2016年11月11日(金)17 tweetssource

11月11日

@decay_world

減衰世界@decay_world

【用語解説】 【ノールトリア公衆衛生局】
帝都の巨大ギルドの一つ。衛生管理を一手に引き受ける。宗教に近い理念で街をきれいにする。活動資金は税金や寄付で成り立っており、半分官営ギルドである。病院の運営も一部で行っているが、営利組織とは言い難い。女子制服はメイド服に似る

posted at 20:41:40

11月11日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_少年は得意げに緑の目を指さした。
「僕の目はシルフに鍛えてもらったんだ。だから、闇でもよく見えるんだよ」
 ドイラは再び考え込んでしまう。シルフが人間と交流する? シルフは人間に悪戯するものと決まっているのに。 10

posted at 20:34:41

11月11日

@decay_world

減衰世界@decay_world

「家などいくらでも建て直せばいい」
 そこでドイラは奇妙なことに気付く。先程までこの区画には明かりが灯っていなかった。少年の家があるということは、明かりがあるのだろうか。そう考える。
「少年、明かりをつけてくれないだろうか」
「明かり? 無いよ」 9

posted at 20:23:44

11月11日

@decay_world

減衰世界@decay_world

「今助ける!」
「……誰!? ギルドのひと?」
「そうだ」
 噴霧器のノズルを交換し、槍の形にする。これで突き刺し、直接薬剤を注入するのだ。突き刺され、白く凝固するスライム。その隙に脱出する少年。残念ながら潰れる家。
「ああ……お家が」 8

posted at 20:15:34

11月11日

@decay_world

減衰世界@decay_world

「やめろよ! ここはぼくの家だぞ!」
 声のした方を照らす。そこには、スライムに飲み込まれそうなあばら家が一軒、錆びた鉄骨とひび割れたコンクリートの隙間に立っていた。
 家から出て箒でスライムを叩く少年。ドイラは噴霧器を止める。薬剤は人間にも毒だ。 7

posted at 20:10:30

11月11日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_石油を分解する薬剤を振りかけると、スライムは白い石灰のような塊となって失活した。地道に、人海戦術で、スライムを固めていく作業。もし燃えたら、廃棄物処理ギルドに連絡する。単純だが根気と精神力を必要とする作業だった。そのとき、誰かの声。 6

posted at 20:06:03

11月11日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_管理から離れ、石油スライムは帝都の地下で繁殖を続けた。広大な地下街に適応しすぎてしまったのだ。そして、たびたび燃えた。駆除はいくつかのギルドが連携して行う。
「まってろ、いま綺麗にしてやる」
 ドイラは噴霧器を起動させる。ポンコツの噴霧器からは牛が唸るような轟音。 5

posted at 20:01:23

11月11日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_明かりに照らされたのは、黒く艶やかなスライムの塊だった。

 石油スライム。エシエドール旧帝国が開発した、増殖する燃料である。餌は生ごみ等。エネルギー問題の救世主だった。ただ、それは厳重に管理されている時代の話である。
 現代は、十分に管理されていない時代である。 4

posted at 19:56:12

11月11日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_ギルドの標語を小さく呟き、ドイラは右手に持った光源装置を点灯した。シリンダーの光源魔法は残り30分。大切に使わなければならない。そもそも、なぜそれほど時間を消費してしまったのか。
 それは、今回の仕事が大変に大変だったからだ。
「ここも石油スライムの巣だ」 3

posted at 19:49:21

11月11日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_帝都の地下にはどこまでも深く地下街が築かれている。それは年を経るごとに掘り進められ、いまやその全容を知るのは全知者か、帝都の魔王くらいであろう。
 だからといって、その暴走を放置するわけにはいかない。
「ノールトリア公衆衛生局は遍く全ての汚れを取り除く」 2

posted at 19:42:19

11月11日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_油の匂いを頼りに、ドイラは闇の中を進んだ。ドイラは清掃局員だから、仕事柄そういう匂いには敏感だった。油汚れが近くにある。それも、とてつもなく危険な油が。
「実に汚れているな、ここは」
 彼は、明かりのない地下通路を歩いていた。 1

posted at 19:35:16

2016年11月08日(火)16 tweetssource

11月8日

@decay_world

減衰世界@decay_world

【次回予告】
帝都の地下には様々な廃棄された生き物が住む。今回はそんな生き物の一つ、石油スライムの話……。清掃局員の男が、不思議な出会いをします。

次回「石油の証人」

全30ツイート予定。実況・感想タグは #減衰世界 です

posted at 19:30:32

11月8日

@decay_world

減衰世界@decay_world

【用語解説】 【柑橘類】
主に灰土地域南部の温かい場所で栽培される果物。シルフが嫌う匂いを出す。一方、灰土地域南部といえば気候が荒々しい場所であり、シルフの勢力も強い。そのため、南部ではシルフよけのために柑橘類で防護のまじないをすることが多い。

posted at 19:15:15

11月8日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_クルミィは寂しかったが、これでよかったとも思う。メモには星が瞬くような文字で……「退散、退散♪」とだけ書かれていたのだった。 18

posted at 19:09:30

11月8日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_青い炎が爆発したように燃え盛り、思わずクルミィは目を閉じる……目を開いた後には、少年はいなくなっていた。代金のコインに挟まれた小さなメモだけを残して。それ以来少年には会っていない。 17

posted at 19:05:01

11月8日

@decay_world

減衰世界@decay_world

「君は神秘を求めている。悪戯なシルフが君の心を狙うように、君は日常を壊した僕の神秘を狙っている。追いかけてみなよ、青い星をさ。ただ、僕は捕まらないよ。君の目が蜜柑のようにオレンジに輝くから、僕は……逃げるしかないんだ」 16

posted at 19:00:33

11月8日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_魔法使いの少年は悪戯っぽく笑う。
「ごめんごめん、冗談だよ……青い星は僕には違いないが……それは好奇心の炎さ」
 そう言って少年は影を手繰り寄せる。青白い炎が導かれるように影から出てくる! 思わず息を止めて見つめるクルミィ。 15

posted at 18:53:54

11月8日

@decay_world

減衰世界@decay_world

「青い星は君が僕に恋している印だよ」
 それを聞いたクルミィは耳まで真っ赤にして思わず「ばかっ」と言って口をふさぐ。魔法使いに暴言を吐いてしまった! 14

posted at 18:47:49

11月8日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_赤い星はもうない。だが、青い星は変わらず瞬いているのだ。クルミィは首を傾げた。この青い星にはどういう意味があるのだろう? 思い切って少年に聞いてみる。少年は少し笑って言うのだった。 13

posted at 18:41:55

11月8日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_翌日、クルミィは店に来た魔法使いの少年にそのことを報告した。少年は笑ってかわいそうなことだけどしょうがないねと言っていた。少年はいつものように店の品物を眺めたり手に取ったりしている。クルミィは少年の影を見る。そこには、まだたくさんの星が光っていた。 12

posted at 18:35:21

11月8日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_部屋の空気が渦を巻いて紫の靄になり、それが煙突からもくもくと外に流れていくのだ。シルフなのだろうか、泣きながらフワフワと夜空に消えていった。温かいミカンの香りが部屋に満たされ、身体が軽くなった感じがした。そしてガタガタと窓が鳴り、シルフの気配は消え失せてしまったのだ。 11

posted at 18:29:07

11月8日

@decay_world

減衰世界@decay_world

_その晩、クルミィは言われた通りにみかんの皮を入れた風呂に入った。みかんのさわやかな香りに包まれる。シルフはみかんを嫌がると聞いたことがある。
(これもシルフ避けの呪いなのかなぁ)
 そしていつものように眠りについた。湯上りでもみかんの香りは消えない。そして夢を見た。 10

posted at 18:24:47

このページの先頭へ

×